X線結晶構造解析


X線結晶構造解析とは
X線結晶構造解析は、酵素の立体構造を決定するための最も一般的な方法と言える。

X線結晶構造解析を行うには、まず酵素の結晶を得る必要がある。
酵素の結晶は、純粋な酵素と適当な沈殿剤を下の図のように混合することにより得られる。


様々な結晶化条件、様々な酵素から様々な形の結晶が得られる。


放射光施設に結晶を持っていって、X線を照射すると下の図のような回折像が得られる。


結晶を回転させながら何枚も写真を撮り、図中の黒い斑点 (回折点) の強度を測定する。

測定したデータをコンピュータで解析することにより、電子密度が得られる。
下の図はトリプトファン残基の電子密度を示している。


この電子密度を元にしてモデルを構築することにより、酵素の立体構造を原子レベルで決定することができる。

戻る