Rで競争阻害のフィッティング
180817 S. Fushinobu
酵素学(Enzymology)の基本、競争阻害 (Competitive Inhibition)のデータを、Rのnls(Nonlinear Least Squares)コマンドを使って非線形回帰分析フィッティングするやり方を解説します。
R(R言語)については、インストールの方法、使い方など、各自調べてください。
Reference: Analyzing Enzyme Kinetic Data Using the Powerful Statistical Capabilities of R
Carly Huitema, Geoff P Horsman
doi: https://doi.org/10.1101/316588
- Kinetic data: 基質濃度(conc)、阻害剤濃度(inhibitor)を振って初速度データ(rate)を集めます
- 基質濃度と阻害剤濃度は、KmとKiから桁外れに違う値に設定しないこと(老婆心)
- csvファイルにして保存
- 一応、両逆数(double reciplocal/Lineweaber-Burk)プロットで競争阻害になってる(見かけの1/Vmaxがあまり動いてない)ことは確認しておこう
- テキストエディタなどでcompetitive inhibition用のスクリプトを用意、上の方を書き換える
- Rにコピペ
- RのコンソールにKm, Vmax, KicのEstimate, Std. Err.などが出てくる
- ちなみに、サンプルデータは、Km = 2.8 ± 0.2 mM, Vmax = 42.7 ± 0.9 μmol/min/mg, Ki = 4.8 ± 0.3 μM
- nlsで算出されたパラメータで両逆数プロットを描くスクリプトも作ってみた
- プロットはMac OSのQuartzだとPDFに保存できる
- Uncompetitiveやmixed inhibitionの場合は上記referenceを参照のこと