タンパク質構造の重ね合わせ

040507 S. Fushinobu

構造上の相同性がある2つのタンパク質構造を、least-square fit (最小二乗法)により重ね合わせる方法をいくつか解説。やりかたは他にも色々あるので、自分の好きな方法で行って下さい。


ccp4のlsqkabを使う

xfitのlsq fitを使う

構造アラインメントサーバを使う

USFのlsqmanを使う

1. pdbの読み込み .... 重ね合わせに用いるタンパクのPDB fileを読み込み、それぞれにIDをつける(ここではm1に対して、m2を動かして重ね合わせを)
 
>read 」
>new mol ? (m9999) m1 」
>file name ? ( )  *1.pdb 」
 
>read 」
>new mol ? (m9999) m2 」
>file name ? ( )  *2.pdb 」
 
2. BRute force .... まずは粗い重ね合わせを探す
   
   brute_force 」
 
   Mol 1 ? (M2) m1 」
   Chain 1 ? (A) A 」
 
   Mol 1 ? (M2) m2 」
   Chain 1 ? (A) A 」
 
   Fragment length ? (50) 50 」  
.... 2つのタンパクのアライメントを見て、deletionとかがあまり入ってなくfragmentが長いときには50とかにすればいいみたいです。反対にdeletionが多いアライメントならばここの値を下げればいいです。
   Fragment step ? (25) 25 」
.... (step size for trying different fragments) fragment lengthの半分が通常らしい
Min nr or fraction of residues to match ? (100) 250 」
.... (the minimum number of matched residues between the two chains that make you happy) どのくらいの長さのfragmentが重なればうれしいか(希望)
 
   ここで流れるlogの中をみると良いこと(RMSD、rotation、translationなど)が書いてあります。 
 
3. IMprove .... BRuteで重ね合わせたものをさらに良くするため、2つのタンパクのアライメントなどを調べて、重ね合わせの基準を設定する。今回は *を用いてすべてのchainについて重ね合わせるようにした。
 
   improve 」
 
   Mol 1 ? (M1) m1 」
   Range 1 ? (A1-999) * 」
 
   Mol 2 ? (M2) m2 」
   Range 2 ? (A1-999) * 」
 
   ここでも流れるlogの中をみると良いこと(RMSD、rotation、translationなど)が書いてあるので、エディターなどを用いて保存しておくと良いと思います。(もしくは起動時にteeを使う) 
 
4. APply operator .... 自分のタンパクと重ね合わせたいタンパクを先ほどのパラメーターを用いて重ね合わせを行う。
 
    apply_operator 」
    Bring Mol 2 on top of Mol 1 ....
 
    Mol 1 (operator to use) ? (M1) m1 」
    Mol 2 (to be moved) ? (M1) m2 」
        m1に対して、m2を動かして重ね合わせをしろ!ということです。
 
5. WRite .... データの書き出し (write molecule to PDB file)
 
    write 」
 
    which mol ? (M1) m2 」     .... 動いた分子はm2だから、m2のみを書き出せばOK!
    File name ? ( ) moved_m2.pdb 」   .... 任意に名前をつける。
 
6. 完了。
 


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