クライオ結晶の扱い方

991008 by Imamura

用意するもの:Crystal Cap Copper (16mm)、Crystal Wand-with tab、Vial clamp-curved, Cryo Tong (16mm), マグカップ(ステンレスの中空二重構造のもの:登山用品屋さんで買える)、軍手の上にゴム製の薄手の手袋を重ねたもの

凍らせた結晶の保存法

  1. マグカップに液体窒素を入れておく。Cryo Tongの先端部分を液体窒素に浸け、液体窒素が沸騰しなくなるまで待つ。
  2. ゴニオメーターヘッドにセットされたCrystal Cap(結晶はN2-streamで冷却されている状態)を1で冷却したCryo Tongで、結晶を潰さないように注意しながら挟み込む。N2-streamのノズルのヘッドとCryo Tongがぶつかる場合は事前にノズルを少し引いておく。このとき、Crystal CapのCap部分の切れ目がTongの横にある切れ目と合うようにすると、後でWandで扱いやすくなる。液体窒素で冷却したCryo Tongは、室温で最大30秒間、-160℃を保てるので、焦らず結晶をゴニオメーターヘッドから外し、液体窒素にCryo Tongごと浸ける。
  3. Crystal WandのtabがCapの切れ目に合うようにWandをCapにくっつける。次に、液体窒素中でTongを外す。
  4. Vial clampを用いてCrystal CapのVialを液体窒素中に入れる。Vial clampでCrystal CapのVialの先の方を掴むようにすれば、ねじ口がゆがまない。CapをVialに挿入し、ゆっくりとねじって完全にCapを締める。Crystal Wandを外す。Vialが完全に液体窒素で満ちるまで待つ(Capの穴から液体窒素が入る)。
  5. 液体窒素保存容器からケーンを取りだし、素早くCrystal Capを装着し、保存容器に戻す。(この過程は非常に素早く行うべし。できれば、ケーンを取りだす人がもう一人いればよい)

保存してある結晶をX線解析装置にセットする方法

  1. 結晶のマウントされていないCrystal Capをゴニオメーターヘッドにセットしてみて、結晶をのせるループ部分がN2-streamの中に位置しているか確認する。
  2. マグカップに液体窒素を入れておく。
  3. 液体窒素保存容器からケーンを取りだし、素早くCrystal Capを外して液体窒素の中に入れる。ケーンに別のサンプルがついている場合は、ケーンも素早く保存容器に戻す。(この時も、ケーンを取りだす人がもう一人いる方がよい)
  4. 液体窒素中でCrystal CapをVial clampで掴み、Crystal Wandを用いてCapを開けてVialを外す。ネジがきつくてclampが空回りする場合には、clampでネジの近くをつかむようにすれば、回る。
  5. 結晶に霜がついている場合には、この状態(液体窒素の中)で結晶を振ると、霜が取れる場合がある。振りすぎると結晶が落ちるので注意。
  6. Cryo Tongの先端部分を液体窒素に浸ける。液体窒素が沸騰しなくなったら、Cryo Tongで結晶を潰さないようにCryo Capを挟む。この時、WnadのtabがCryo Tongの横の切れ目と合うようにしないとうまく挟めないので注意すること。Crystal Wandを外す。
  7. Cryo Tongを液体窒素から出し、Crystal Capをゴニオメーターヘッドにセットする。


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